106万の壁 撤廃とは?2026年10月から配偶者の社会保険・手取り・年金はどう変わるか【完全ガイド】

106万の壁の撤廃で配偶者の社会保険と手取りがどう変わるかを話し合う夫婦のイラスト

※本記事にはアフィリエイト広告を含みます。

「2026年10月から、パートで働いている妻の社会保険が変わるらしい」——そんなニュースを見て、自分の家庭にどう影響するのか気になった方へ。

本記事は、配偶者がパートで働く40代会社員家庭が、2026年10月の106万の壁 撤廃で世帯の手取り・配偶者の老後年金がどう変わるかを、パパとママの対話を交えながら最後までわかるように整理しました。配偶者が週20時間以上のパートで働いていれば、年収にかかわらず厚生年金加入になる、というのが今回の改正です。

「税金や社保で引かれるなら、いっそもっと働いたほうが得じゃない?」——本記事では、配偶者の年収を120万円・150万円・180万円・200万円・220万円まで増やしたとき、世帯手取りがどう変わるかをシミュレーションしました。結論は「働き損ゾーンは120〜150万あたり、200万円超えれば現状維持より世帯手取り+51万円」。読み終わるころには、「自分の家庭はいくらまで稼げば損しないのか」が判断できます。


目次

はじめに|「壁」って結局いくつあるの

「壁がなくなる」と聞いて、まず頭に浮かぶのは「うちは、いくら損するのか」ではないでしょうか。私も同じでした。ただ、調べていくと損得は年収帯によって向きが変わり、しかも老後の年金では逆転することが分かってきます。この記事は、その数字を最後まで追いかけます。

「103万の壁」「106万の壁」「130万の壁」「150万の壁」——配偶者がパートで働く家庭にとって、「壁」は1つではありません。それぞれ別の制度・別の役所が管轄していて、1つの改正がすべてに影響するわけではないのです。

ママ
ママ

106万の壁が撤廃されるって聞いたんだけど、私のパート、どうしたらいいの?年収120万円だから、もう壁は超えてるよね……?

パパ
パパ

そう、年収120万なら今まで「ぎりぎりセーフ」だった。でも2026年10月からは「週20時間以上働いていれば、年収いくらでも社会保険加入」になる。だから美咲も、強制加入の対象になる可能性が高いんだ。

結論を先に2026年10月から、社会保険加入の判定で「年収106万円以上」という壁がなくなります。 週20時間以上働けば、年収にかかわらず厚生年金・健康保険に加入。 短期では世帯手取りが年14〜19万円減る一方、配偶者の老後年金は19年加入で累計約177万円増えます。

そもそも「106万の壁」とは何か

「106万の壁」は、短時間労働者(パート・アルバイト)が社会保険に加入しなければいけなくなるラインの俗称です。正確には「月額賃金8.8万円以上」という決まりがあって、それを年収換算したのが106万円。

もうひとつの要件「週20時間以上」は、1日4時間×週5日=午前中だけ働いて昼に帰る形がちょうどこの線です。勤務時間の当てはめ方は最低賃金2026はいくら・いつから?で詳しく整理しています。

このラインを超えると、配偶者の扶養から外れて自分で厚生年金・健康保険に加入することになり、毎月の給料から保険料が天引きされます。

現在の社会保険加入5要件(2026年9月まで)

要件内容
① 週の労働時間20時間以上
② 月額賃金8.8万円以上(年106万円相当)
③ 雇用期間2ヶ月超見込み
④ 学生でない学生は対象外
⑤ 企業規模従業員51人以上

5つすべてYesの場合だけ強制加入。逆に1つでもNoなら加入義務はありません。たとえば「年収110万円・週20時間以上・従業員50人の会社で勤務」なら、企業規模要件で加入義務なし、というわけです。

参考:厚生労働省 社会保険の加入対象の拡大について

章末まとめ106万の壁とは「月額賃金8.8万円以上」の社会保険加入ライン。 5つの要件すべてYesの人だけが強制加入。1つでもNoなら扶養のままでOK。

2026年10月、何が変わるのか

2025年6月に成立した年金制度改正法で、「月額賃金8.8万円以上」という要件(賃金要件)を撤廃することが決まりました。厚生労働省は、その時期を2026年(令和8年)10月と公表しています。

なお、厚生労働省の資料では一貫して「撤廃予定」と書かれています。この「予定」をどう受け止めればよいかは、次の章で詳しく説明します。結論から言えば、撤廃の前提条件はすでに満たされています

改正前と改正後の違い

要件2026年9月まで2026年10月から
① 週の労働時間20時間以上20時間以上(変更なし)
② 月額賃金8.8万円以上撤廃
③ 雇用期間2ヶ月超見込み2ヶ月超見込み(変更なし)
④ 学生でない学生は対象外学生は対象外(変更なし)
⑤ 企業規模従業員51人以上51人以上(2027年10月から10年かけて段階的に撤廃/下表参照)

企業規模要件は「10年かけて」段階的になくなる

賃金要件(106万円の壁)が2026年10月になくなっても、⑤の企業規模要件(従業員51人以上)はすぐには消えません。こちらは10年かけて、段階的に引き下げられていきます。

時期対象になる企業規模
現在従業員51人以上
2027年(令和9年)10月から従業員36人以上
2029年(令和11年)10月から従業員21人以上
2032年(令和14年)10月から従業員11人以上
2035年(令和17年)10月から従業員10人以下も対象
厚生労働省「短時間労働者の社会保険の加入拡大のポイント」(令和8年1月作成)より作成。従業員数は厚生年金保険の被保険者数で数えます。

この表がなぜ大事かというと、配偶者の勤務先の規模によって「わが家に関係してくる時期」がまるごと変わるからです。「2026年10月から」という見出しだけを読んで身構える前に、まず勤務先の従業員数を確かめてください。

ママ
ママ

うちのパート先、45人くらいだと思う。じゃあ2026年10月になっても、すぐには対象外ってこと?

パパ
パパ

そう。賃金要件がなくなっても、⑤の企業規模要件が残っているからね。45人なら2027年10月に「36人以上」へ下がったタイミングで対象になる計算だよ。ただし、それまでに勤務先の人数が51人を超えたら、その時点で対象。人数は動くから、年に1回は確認しておきたいね。

もうひとつ、企業規模要件を満たさない会社でも、任意で加入できる仕組みがあります。従業員の2分の1以上の同意があれば、その事業所は短時間労働者を社会保険に加入させることができます。「うちの会社は小さいから一生関係ない」とは限りません。

つまり、新ルールはこうなります。

新ルールの核心週20時間以上のパートなら、年収いくらでも厚生年金・健康保険に加入する。

新しく加入対象になる人数は、約200万人と見込まれています。

ママ
ママ

200万人……すごい数ね。なんでこんな大きな改正をするの?

パパ
パパ

「年収の壁」のせいで働く時間を抑える人が多くて、人手不足が深刻化してるからなんだ。壁をなくせば、もっと働きたい人が働けるようになる、というのが厚労省の説明。社会保険の財源も増える。

参考:厚生労働省「年収の壁」への対応

章末まとめ2026年10月から、月額賃金8.8万円以上の要件が撤廃。 週20時間以上のパートは、年収にかかわらず厚生年金・健康保険に加入。 新たに約200万人が加入対象に。

なぜ2026年10月なのか|引き金は「時給1,016円」

「なぜ、よりによって2026年10月なのか」——この改正のニュースを読んでも、そこだけは書かれていないことがほとんどです。実は、106万円の壁が撤廃される理由は、年金制度の側の都合ではありません。引き金は、最低賃金の上昇です。

ここでは「なぜ10月なのか」を最短で押さえます。最低賃金そのものの水準や都道府県別の金額といった上流の話は最低賃金2026はいくら・いつから?に譲り、この記事は「壁が消えたあと、わが家の手取りと年金がどうなるか」に集中します。

厚生労働省が挙げている理由は、たった一行

厚生労働省が公表しているリーフレットは、見出しがそのまま理由になっています。

最低賃金の上昇により、週20時間以上働く方は、自動的に社会保険の加入要件を満たすため、賃金要件を意識する必要がなくなります

厚生労働省「短時間労働者の社会保険の加入拡大のポイント」(令和8年1月作成)

つまり「壁をなくしてあげよう」という話ではありません。最低賃金が上がった結果、壁がもう機能しなくなったから、たたむ——そういう順序の話なのです。

分かれ目は時給1,016円だった

計算してみると、意味がはっきりします。賃金要件は「月額賃金8.8万円(88,000円)以上」。週20時間で1年間働くと、1か月あたりの労働時間はこうなります。

1か月あたりの労働時間週20時間 × 52週 ÷ 12か月 = 約86.67時間

ここに時給を掛けると、月額賃金が出ます。

時給週20時間で働いたときの月額賃金月8.8万円に届くか
1,015円87,967円届かない
1,016円88,053円届く
時給×20時間×52週÷12か月で当ブログが算出。1円未満は四捨五入。

わずか1円の差で、結果が入れ替わります。時給1,016円が、賃金要件が生きるか死ぬかを分けるラインだったわけです。厚生労働省の資料に「1,016円」という半端な数字が出てくるのは、この計算から逆算された数字だからです。

そして、その1,016円はすでに全国で超えている

厚生労働省の資料には、続けてこう書かれています。

今般、全ての都道府県で令和7年度地域別最低賃金が時給1,016円を超えたことにより、週20時間以上働くすべての方が自動的に社会保険の加入対象になるため、令和7年年金制度改正法に基づき、令和8(2026)年10月に賃金要件を撤廃する予定です

厚生労働省「短時間労働者の社会保険の加入拡大のポイント」(令和8年1月作成)

令和7年度の最低賃金は、全国でいちばん低い高知・宮崎・沖縄でも1,023円です。つまり日本のどこで働いても、週20時間なら月8.8万円を超えてしまいます。都道府県ごとの金額と、週20時間で働いたときの年収の一覧は最低賃金2026はいくら・いつから?にまとめてあります。

この改正の正体要件①「月8.8万円以上」が、週20時間働く人なら全員がYesになる条件になってしまった。だから、残しておく意味がなくなった。——これが2026年10月という時期が決まった理由です。

「決定」ではなく「予定」——ただし条件はすでに満たされている

ここは正確に書いておきます。厚生労働省の資料は、この撤廃を一貫して「撤廃予定」と表記しています。法律上の撤廃日は「公布から3年以内で、政令で定める日」とされており、本記事の更新時点で、その政令が公布されたことは確認できていません。

「じゃあ延期もありうるのか」と思われるかもしれません。ただ、厚生労働省が撤廃の前提として挙げていた「全国の最低賃金が1,016円以上」という条件は、令和7年度の改定ですでに満たされています。しかも最低賃金は毎年引き上げられており、2026年度は全国加重平均で1,177円に確定しました(2026年8月に47都道府県すべてで答申)。条件が逆戻りすることは、まず考えにくい状況です。

ママ
ママ

「予定」って書いてあると、様子を見たくなっちゃう。

パパ
パパ

気持ちは分かるよ。でも、条件のほうはもうクリアしているんだ。だから「たぶん延びるだろう」と構えるより、10月に来る前提で準備しておくほうが、家計としては安全だと思う。準備して来なかったら、ただ猶予が増えるだけだからね。

2026年度の最低賃金がいくらになるか、47都道府県ごとの金額と発効日は最低賃金2026はいくら・いつから?全国加重平均1,177円と47都道府県の確定額一覧で一覧にしています。配偶者の勤務先がある都道府県の金額を、そちらで確かめてみてください。

章末まとめ撤廃の引き金は最低賃金の上昇。分かれ目は時給1,016円で、令和7年度に全都道府県がこれを超えた。だから要件が意味を失い、2026年10月に撤廃される。表記は「予定」だが、前提条件はすでに成就している。

田中家・美咲44歳の場合

ここから、papa-fpの読者層に近い具体的な家庭の数字で見ていきます。「うちと同じくらいかな?」と照らし合わせながら読んでみてください。

田中家のプロフィール

項目田中家
夫・田中健一さん46歳・印刷会社の営業職・年収620万円
妻・美咲さん44歳・スーパーで週23時間パート・年収120万円
子・花さん19歳・地元の国立大学2年生
住居35年住宅ローン残22年(月返済10万円)
預貯金約500万円

美咲さんは2026年10月から強制加入の対象

美咲さんは現在、年収120万円で「106万円超え」のため、すでに社会保険加入の判定にかかっています。ただし勤務先(地元スーパー)が従業員45人で、企業規模要件(51人以上)を満たさないため現在は加入なしでした。

ところが2026年10月以降、賃金要件の撤廃と段階的に進む企業規模要件の撤廃で、美咲さんも将来的に強制加入の対象になります(地元スーパーが51人以上になるか、2027年10月以降の企業規模撤廃を待つかで時期が変わります)。

ここでは「2026年10月以降のどこかのタイミングで美咲さんが社会保険加入になる」という前提で、家計がどう変わるか見ていきます。

田中家の月の家計(加入前・現状)

項目金額
田中さん手取り月収+32万円
美咲さんパート+10万円
月の世帯手取り=+42万円
住宅ローン返済▲10万円
食費(大学生1名込み)▲7万円
光熱費▲2万円
通信費(スマホ3台+ネット)▲2万円
教育費・大学(月積立)▲3万円
保険料(生命・医療・自動車)▲3万円
その他生活費▲8万円
残り(貯蓄に回せる額)=月7万円

ここまでの数字、あなたの家計と比べていかがですか。住宅ローン月10万円・食費7万円・月の貯蓄7万円——papa-fp読者層によくある40代後半の家計です。

美咲さんが社会保険加入したら、家計はこう変わる

美咲さんが社会保険加入すると、毎月の給料から約14.5%が保険料として天引きされます(厚生年金本人負担9.15%+健康保険5%前後)。

項目加入前加入後
美咲さんの年収120万円120万円
社保料の天引き0円▲約17.4万円/年
美咲さんの手取り120万円約102.6万円
月の世帯手取り影響▲約1.2万円/月
年の世帯手取り影響▲約14万円/年

田中家の月の貯蓄7万円が、月5.8万円に減る計算。年で約14万円の手取り減です。

ママ
ママ

年14万円の手取り減って、けっこう大きいよね。家族旅行1〜2回分が消える感じ。これって「働き損」なんじゃないの……?

パパ
パパ

短期で見れば、確かに痛い。でも「働き損」かどうかは、老後年金がどれだけ増えるかを合わせて見ないと結論が出ないんだ。次の章で見てみよう。

章末まとめ美咲さん(年収120万円・週23時間パート)が加入すると、年14万円の世帯手取り減。 月の貯蓄が7万円→5.8万円に減る計算。

美咲さんが思い切って働いたら?年収別シミュレーション

週20時間で抑えるか・週28〜30時間で200万円超を目指すか・働き方バランスの天秤

「税金や社保で引かれるなら、いっそもっと働いたほうが得じゃない?」——多くの読者が感じる素朴な疑問です。

ここでは美咲さんが年収を120万円から段階的に増やしたとき、世帯手取りがどう変わるかを一次情報ベースで試算しました。「自分の家庭はどこを目指せば損しないのか」を判断する材料になります。

ステップ1|美咲さん本人の手取りはこう変わる

まず美咲さん本人の話だけに絞って、年収・税金・社保・手取りを並べます。

美咲さん年収美咲の
所得税+住民税
美咲の
社会保険料
美咲の
負担合計
美咲の
手取り
美咲の手取り増減
(120万社保加入比)
120万円(社保加入)約2.7万約17.4万約20.1万約99.9万基準
150万円約5.7万約21.75万約27.45万約122.5万+22.6万
180万円約9.2万約26.1万約35.3万約144.7万+44.8万
200万円約11.3万約29万約40.3万約159.7万+59.8万
220万円約13.4万約31.9万約45.3万約174.7万+74.8万

美咲さんの表の読み方

  • 所得税+住民税: 所得税は基礎控除95万円が大きいので、150万円までは所得税ゼロ。住民税のみ年収120万円から少しずつかかります。
  • 社会保険料: 厚生年金(本人負担9.15%)+健康保険(本人負担5%前後)=年収の約14.5%が天引き。
  • 手取り: 200万円稼げば手取り約160万円。120万円社保加入時の99.9万円から約60万円増えます。

ステップ2|夫・田中さんへの波及(参考)

美咲さんの年収が150万円を超えると、田中さん側の配偶者特別控除が段階的に減ります。これにより田中さんの所得税+住民税が少し増える——これが「世帯」で見たときの追加負担です。

美咲さん年収田中さんの税負担増(所得税+住民税)
〜150万円0
180万円約5.1万
200万円約8.1万
220万円約11.4万

田中さんの税率30%(所得税20%+住民税10%)で、配偶者特別控除の段階減額分にかかる税が増える計算です。

ステップ3|世帯トータルの手取り増減

「美咲さんの手取り増」から「田中さんの税負担増」を差し引くと、世帯全体での増減が見えます。

美咲さん年収美咲の手取り増田中の税負担増世帯手取り増減(120万社保加入比)
150万円+22.6万0+22万
180万円+44.8万▲5.1万+39万
200万円+59.8万▲8.1万+51万
220万円+74.8万▲11.4万+63万

※papa-fp編集部の概算試算。給与所得控除(200万円なら68万円)・所得税基礎控除95万円(2025・2026年特例)・住民税基礎控除43万円+均等割年約5,000円・社会保険本人負担14.5%・田中さん税率30%(所得税20%+住民税10%)・配偶者特別控除段階減を反映。住民税側は所得税より控除上限が低く設定されている点は概算では反映なし。実際の金額は健保組合の保険料率・自治体の住民税額・各種所得控除の有無で変動します(国税庁 No.1410国税庁 No.1191 配偶者控除国税庁 No.1195 配偶者特別控除)。

この表から読み取れる3つの事実

事実①|「働き損ゾーン」は120〜150万あたり 社保加入で年14万円減るのに、150万まで増やしても世帯手取り増は+22万。1日8時間×週5日近く働いて、月にすれば1.8万円程度しか家計に残らない——これが「働き損」の正体です。

事実②|200万円超えれば、現状維持より世帯手取り+51万円 美咲さんが週28時間で年200万円稼げれば、田中家は現状維持より年51万円多く手取りが残る計算。月にすれば+4.3万円。家族旅行・大学費用の積立・住宅ローン繰上返済など、選択肢がぐっと広がります。

事実③|220万円なら+63万円。配偶者控除消滅は意外と小さい 「配偶者控除がなくなるのは怖い」——これも誤解の元。配偶者特別控除は段階的に減るだけで、田中さん側の税負担増は最大でも年11.4万円(220万円まで稼いだ時点)。社会保険加入と合わせても、年収が増えれば確実に世帯手取りは増えます。

ママ
ママ

えっ、200万まで稼げば現状より世帯で年51万円も増えるの?私、勘違いしてた。「壁を超えるとマイナス」って思ってたけど、200万超えれば確実にプラスじゃない!

パパ
パパ

そうなんだ。「壁の手前で止める」か「思い切って200万超まで増やす」のどちらかが、家計的には正解。いちばん損なのは120〜150万で中途半端に働くこと。週20時間で抑えるか、週28〜30時間まで増やすか、どちらかを選ぶことになる。

「200万円まで増やすか」を判断するチェックリスト

最初に必ず確認すべきは——配偶者本人の意思です。

最重要の前提配偶者本人が「もっと働きたい」と思っているか。 家計の数字より先に、ここがYesでないと話は始まりません。 ここがNoなら、選択肢A(週19時間以下)で社会保険を回避するのが合理的です。

本人がYesだった場合に、続いて以下を夫婦で話し合います。

物理的に200万円を稼げる環境があるかあなたの家庭
子の手が離れているか(小学校高学年以上が目安)
親の介護負担が大きくないか
勤務先で週28〜30時間の枠があるか
通勤時間が長すぎないか(往復1時間以内が目安)

4つのうち3つ以上Yesなら、200万円超を本格的に検討する価値があります。

章末まとめ働き損ゾーンは120〜150万あたり200万円稼げば、現状維持より世帯手取り+51万円。 配偶者控除消滅の影響は意外と小さい(最大で田中側+11.4万円)。

配偶者の老後年金は確実に増える

厚生年金加入で老後年金が積み増される長期視点・退職後の夫婦の散歩

短期の手取り減を「働き損」と捉えるのは早計です。厚生年金加入による老後年金の上乗せは、長期で見れば大きな効果を持ちます。

美咲さん・19年加入のシミュレーション

厚生労働省 公的年金シミュレーターで、年収120万円・19年加入のケースを試算した結果がこちらです。

加入期間月額の上乗せ年金65〜85歳の20年累計
5年約2,000円約48万円
10年約3,900円約94万円
19年約7,400円約177万円
25年約9,700円約233万円

美咲さんが44歳から63歳まで19年間継続加入したら、65歳以降は厚生年金が月約7,400円上乗せされる計算。20年生きれば累計約177万円増えます。

短期の損 vs 長期の得

視点金額
短期の手取り減(19年)※▲266万円(年14万×19年)
長期の年金増(85歳まで)+177万円
差額▲89万円(短期の損のほうが大きい)

※ここでの「短期の手取り減」は「年収120万円のまま社会保険加入を続けた場合」の試算です。前章のシミュレーションのように年収を200万円超まで増やせば、手取り減そのものが解消され、世帯手取りは現状維持より+51万円〜になります。

数字だけ見れば短期のほうが89万円大きい。でも年金には次のメリットがあります。

1. 終身受給:85歳より長く生きれば、累計はさらに増える 2. 物価スライド:物価が上がれば年金額も連動して上がる 3. 遺族年金が手厚くなる:配偶者死亡時の遺族年金が増える 4. 障害年金が手厚くなる:障害認定時の障害年金が増える

つまり「85歳までの寿命」を前提にした計算だと89万円足りないけれど、90歳・95歳まで生きる現実を考えると、年金加算は確実に元が取れる仕組みなのです。日本人女性の平均寿命は87歳超で、長生きするほど年金加算の恩恵が大きくなります。

参考:日本年金機構 公的年金シミュレーター

章末まとめ美咲さん19年加入で、月約7,400円・累計約177万円の年金増。 85歳までだと89万円足りないが、90歳以上生きれば元が取れる

130万・150万・160万の壁との関係

「壁」は1つではありません。それぞれ別の制度・別の役所で動いています。

4つの主要な壁の整理(2026年版)

内容改正後の状況
103万→160万円所得税の課税開始ライン2025年・2026年は160万円に拡大(基礎控除95万円改正
106万→撤廃社会保険の賃金要件2026年10月撤廃
110万円住民税の課税開始ライン据え置き
130万円健康保険の被扶養者ライン据え置き(2026年4月から判定方法変更
150万→160万→201万円配偶者控除の段階配偶者控除150万円・配偶者特別控除201万円(範囲は維持)

各壁の管轄と性質

管轄性質
103・160万円国税庁所得税の課税開始
106・130万円厚労省・年金機構社会保険加入・被扶養者認定
110万円総務省・自治体住民税の課税開始
150・201万円国税庁配偶者控除・配偶者特別控除

つまり、「1つの壁の改正がすべての壁に影響するわけではない」というのが家計運営での最大の理解ポイントです。

ママ
ママ

壁が4つもあるなんて、ややこしすぎる……。私が気をつけるべきはどれ?

パパ
パパ

美咲の場合は、①106万(社会保険・撤廃)②130万(健康保険被扶養)の2つだけ意識すれば大丈夫。配偶者控除(150万・201万)はもう少し働き始めたら気にする話だから、今は後回しでいい。

130万円の壁は判定方法が変わる

「健康保険の被扶養者基準130万円」自体は据え置きですが、判定方法が2026年4月から変わります

項目改正前2026年4月以降
判定基準過去の収入実績や現時点の収入労働契約書(雇用契約書)に記載された年間収入見込み
残業対応残業で超えると即時判定契約上の年収が130万未満なら、繁忙期の一時的な超過は許容

これにより、年末の繁忙期に一時的に130万円を超えても、契約上の年収が130万未満なら、ただちに扶養から外れることはなくなります

参考:厚生労働省 労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定における年間収入の取扱いについて(令和7年10月1日通知)日本年金機構のお知らせ

注意|この新しい判定方法が「使えない」ケースがある

ここは見落とされがちなので、はっきり書いておきます。「労働契約書に書いてある年収で判定してくれる」——この新しい取扱いは、誰にでも適用されるわけではありません

厚生労働省が2026年3月に出したQ&A(第2版)では、次のような場合は従来どおり、給与明細書や課税(非課税)証明書で判定すると示されています。

こういう場合は判定方法
シフト制など、労働時間の記載が不明確従来どおり(給与明細・課税証明書など)
契約期間が1年に満たない従来どおり
労働条件通知書などの書類を提出できない従来どおり
給与以外の収入(年金・事業収入など)がある従来どおり
複数の勤務先があり、一部の書類しか出せない従来どおり(全部そろえば合算して判定)
厚生労働省「労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定における年間収入の取扱いに係るQ&A(第2版)」(令和8年3月9日事務連絡)Q2-2・Q2-3・Q3・Q6より作成。
ママ
ママ

えっ、うちのパートはシフト制よ。それだと今までと同じってこと?

パパ
パパ

そうなんだ。「契約書に時給と労働時間がはっきり書いてある」ことが前提だからね。シフト制で毎月の時間が変わる契約だと、契約書からは年収を見積もれない。だから従来どおり、実際の収入で判定されることになる。

ママ
ママ

じゃあ「繁忙期に少し超えても大丈夫」も、うちには当てはまらないのね……。

パパ
パパ

残念だけどそうなる可能性が高い。ここは勤務先に「うちの契約は労働時間が明記されているか」を一度聞いてみるといいよ。契約の書き方ひとつで扱いが変わるところだからね。

あわせて、複数の勤務先を掛け持ちしている場合は、すべての勤務先の労働条件通知書を提出できて初めて、契約内容による判定が使えます。1か所でも出せなければ、全体が従来どおりの判定になります。

もうひとつ細かい点として、「給与収入のみである」という本人の申立ても必要です。課税(非課税)証明書はこの申立ての代わりにはならないとされています(過去の所得を証明する書類であって、今後1年の収入を証明するものではないため)。

ここだけは覚えて帰ってください新しい130万円の判定方法は「契約書に時給・労働時間がはっきり書いてある人」向けシフト制・1年未満契約・給与以外の収入がある場合は、これまでどおりの判定です。
章末まとめ壁は4つあるが役所はそれぞれ別美咲さんが意識するのは「106万(社会保険)」と「130万(健康保険被扶養)」の2つだけでOK。

5つの選択肢|家庭の状況で選ぶ

ここからが本記事の核心です。家庭の状況によって最適な選択肢は変わります。5つの選択肢を整理しました。

選択肢A|週19時間以下に減らす(社会保険を完全回避)

社会保険加入を完全に回避する、もっとも保守的な選択。

項目内容
配偶者の手取りほぼ維持(年100〜105万円)
老後年金増えない
向く家庭介護・趣味・他にやりたいことがある

選択肢B|週28時間以上・年収200万円超え

配偶者控除を一部手放しても、世帯手取りを明確に増やす積極的選択。前章のシミュレーションで見たとおり、現状維持比で年+51万円(200万円時)〜+62万円(220万円時)の世帯手取り増。

項目内容
配偶者の手取り年160〜175万円
老後年金累計+200万円超
向く家庭子の手が離れ、本格復帰したい

選択肢C|現状維持+勤務先の保険料調整措置を確認

2026年4月〜2029年3月の3年間の時限措置で、従業員50人以下の事業所で新たに社会保険加入対象になる短時間労働者を対象に、企業が保険料の一部を多く負担できる「保険料調整措置」が始まります。対象は標準報酬月額126,000円以下(年収156万円相当)の人。

「私の勤務先は対象になる?」「保険料はどれくらい軽くなる?」「将来の年金にはどう反映される?」——いずれも勤務先人事または年金事務所への確認が必要です。制度の詳細運用は事業所ごとに分かれるため、本記事で一律に断言できません。

選択肢D|社会保険加入を受け入れる

撤廃は避けられないと割り切り、老後年金の積み増しを取りに行く選択。田中家の選んだ道です。

項目内容
配偶者の手取り年14万円減
老後年金累計+177万円
向く家庭長期視点で家計設計をしたい

選択肢E|本人(会社員側)の控除最適化と組み合わせる

夫側の基礎控除95万円改正で月3,000円の手取り増があります。社会保険加入を受け入れた上で、本人側の控除を最大化する補完戦略です。

田中家の場合、夫の月3,100円の手取り増(年3.7万円)と、妻の社保加入による年14万円の手取り減を相殺すると、世帯では年▲10万円になります。

ママ
ママ

5つもあると逆に迷っちゃう……。我が家はどれを選べばいいの?

パパ
パパ

判断軸はシンプル。「短期の手取りを守るならA」「長期の年金を取るならB or D」「迷ってるならC」。それぞれの家庭で正解が違うから、夫婦で一度ちゃんと話し合うのが大事だよ。

章末まとめ短期の手取り維持なら選択肢A、長期の年金増なら選択肢B or D。 迷うなら選択肢C(勤務先の保険料調整措置を確認)から始める。

企業の保険料調整措置(2026年4月〜3年間の時限措置)

厚生労働省は、従業員50人以下の事業所で新たに社会保険加入対象になる短時間労働者を対象に、企業が保険料の一部を多めに負担できる「保険料調整措置」を2026年4月から3年間実施します。事業主の追加負担分は、制度全体で支援される設計です。

制度の概要

項目内容
対象従業員50人以下の事業所で新たに加入になる短時間労働者・標準報酬月額126,000円以下(年収156万円相当)
期間2026年4月〜2029年3月の3年間(時限措置)
仕組み企業の負担割合を増やし、本人負担を軽減できる
事業主負担増制度全体で支援される
老後年金への反映個別ケースは勤務先・年金事務所で要確認
活用方法勤務先の人事に対応有無を確認

注意点

  • 対象は「従業員50人以下の事業所で新たに加入になる人」——大企業勤務や既加入者は対象外
  • 3年間の時限措置なので、2029年4月以降は本人負担が通常通りに戻る
  • 年金反映ルールの詳細は事業所ごとに異なる可能性があるため、勤務先または年金事務所への確認が必要

参考:厚生労働省 社会保険の加入対象の拡大について

章末まとめ従業員50人以下の事業所で新たに加入になる短時間労働者には、3年間の保険料調整措置が用意されている。 対象になるかは勤務先で確認。

やること|年末調整・夫婦の家計会議

田中ファミリーが夫婦で年末調整・家計会議をするシーン

最後に、本記事を読んだあなたが今日からやることを7ステップで整理します。

① 配偶者の労働時間と年収の現状把握

「週何時間働いているか」「年収はいくらか」を紙に書き出す。これが判断のすべての出発点です。

② 勤務先の保険料調整措置の有無確認

電話1本で済みます。「2026年4月から始まる、従業員50人以下の事業所向けの社会保険料の調整措置(年収156万円相当未満が対象)に該当するか教えてください」と聞くだけ。

③ 勤務先の従業員数を聞く(②の電話のついでに)

②で電話するときに、あわせてこう聞いてください。「この事業所は、厚生年金保険の被保険者が何人いますか」。ここが51人・36人・21人のどのラインにいるかで、わが家に社会保険加入が回ってくる年が決まります。

注意したいのは数え方です。パート・アルバイトを含めた「見た目の人数」ではなく、厚生年金保険の被保険者数で数えます。パートが多い職場では、見た目の人数よりかなり少なくなることがあります。自分では調べられない数字なので、勤務先に聞くのが唯一の確実な方法です。

④ 労働条件通知書に「時給と労働時間」が書かれているか確認する

130万円の判定方法(前の章)で見たとおり、労働条件通知書に時給・労働時間・日数がはっきり書かれている人だけが、契約内容による判定を受けられます。手元の書類を一度開いて、そこが明記されているかを確かめてください。

「シフトによる」としか書かれていない場合は、従来どおり実際の収入で判定されます。繁忙期に一時的に130万円を超えると、扶養から外れる可能性が残るということです。その前提で年収を管理する必要があります。

⑤ 公的年金シミュレーターで老後年金の試算

公的年金シミュレーターで、加入期間別の老後年金増加額を試算する。スマホで5分で終わります。

⑥ 配偶者と「夜30分の家計会議」

最終決定権は配偶者本人にあります。働き方の希望を聞き、家計の数字と合わせて判断する。

⑦ 6ヶ月ごとに見直す

子の進学・親の介護・自分の昇給など、家庭の状況は変化します。半年に1度の見直しが家計の防御になります。

章末まとめ「現状把握→調整措置確認→従業員数を聞く→労働条件通知書を見る→年金試算→夫婦会議→定期見直し」の7ステップ。 最終決定権は配偶者本人にあることを忘れない。

よくある誤解と正解

誤解①「働き損になるから絶対に106万円を超えるな」

正解:「働き損」になりやすい年収帯は120〜150万円です。年収180万円を超えれば社保負担を上回って手取りが増えるので、長く働くほうが得になります。

誤解②「2026年10月から、すべてのパートが社会保険に加入する」

正解:2026年10月時点の加入対象は「週20時間以上・雇用期間2ヶ月超・学生でない・従業員51人以上の企業」です。週19時間以下なら加入義務はありません。

ただし「従業員50人以下だから関係ない」と言えるのは2027年9月までです。前に見たとおり、企業規模要件は2027年10月に「36人以上」へ下がり、そこから10年かけて撤廃されます。いま対象外でも、いずれ順番が回ってきます。

誤解③「配偶者控除も同時になくなる」

正解:配偶者控除(150万)・配偶者特別控除(201万)は据え置きです。社会保険と配偶者控除は別制度です。

誤解④「保険料調整措置はすべての中小企業パートが使える」

正解:対象は従業員50人以下の事業所で新たに社会保険加入対象になる短時間労働者で、標準報酬月額126,000円以下(年収156万円相当)の人に限定。3年間の時限措置で、2029年4月以降は本人負担が通常通りに戻ります。年金への反映ルールも事業所ごとに異なる可能性があるため、勤務先・年金事務所への確認が必要です。

誤解⑤「週20時間以上なら、2026年10月以降は例外なく全員が加入する」

正解:ごくわずかですが、例外があります。最低賃金法には、一定の場合に最低賃金の減額を許可する特例があります(心身の障害により著しく労働能力が低い方、試の使用期間中の方などが対象です)。この特例の対象となる短時間労働者のうち、月額賃金が8.8万円未満の方は、2026年10月以降も原則として社会保険には加入しないことになります。

ただし、この場合も本人の申出によって任意に加入することは可能です。該当する方は限られますが、「例外はひとつもない」と書いている記事が多いので、念のため押さえておいてください。判断に迷う場合は、勤務先か年金事務所に確認するのが確実です。

章末まとめ「働き損ゾーンは120〜150万」「全員加入ではない」「配偶者控除は据え置き」「調整措置は50人以下事業所限定・3年間」「最低賃金の減額特例には例外がある」——よくある誤解は5つ。

papa-fp の場合(実例コラム)

papa-fp編集長(40代会社員FP・FP2級・簿記3級)の家庭の場合、配偶者は週23時間・年収120万円のパート勤務でした。2026年10月以降、勤務先の従業員数次第で強制加入対象になる見込み。世帯手取り影響は年▲14万円

夫婦の話し合いで選んだのは選択肢D(社会保険加入を受け入れる)+選択肢C(勤務先の保険料調整措置の対応有無を確認)の併用です。子が大学を卒業するタイミングで配偶者本人が「本格的に働きたい」という希望を持っていたことが決め手でした。

短期の手取り減は痛いですが、配偶者本人の意思を最優先にする、というのが我が家の判断です。家計の数字は判断材料の1つにすぎません。


まとめ|本記事を読んだあなたが今日やること

最後に、本記事の核心を3行でまとめます。

持ち帰る3つ① 2026年10月から、週20時間以上のパートは年収にかかわらず社会保険加入 ② 「壁の手前で止める」か「年収200万円超まで増やす」のどちらかが正解。120〜150万円が最も損 ③ 200万円稼げば現状維持より世帯手取り+51万円。さらに老後年金累計177万円増(19年加入)

そして、もし1つだけ行動するとしたら——

ママ
ママ

結局、私たち夫婦は何から始めればいいの?

パパ
パパ

今夜30分、夫婦で「2026年10月以降、どう働きたいか」を話し合うこと。それだけ。数字は資料が教えてくれるけど、「働きたいかどうか」は本人にしか答えられない。決定はそこから始まるんだ。

この30分の対話を、家計の重要会議として確保すること——これが本記事を最後まで読んだ価値です。

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次の3分|あなたの一歩が、papa-fpの存在意義です

私(papa-fp編集長・40代会社員FP)がこのブログを書き続ける理由は、ただ一つ——あなたが「お金の不安」から少しでも自由になり、自分と家族のために使える時間を取り戻してほしいから、です。

「106万の壁 撤廃」というニュースの本質は、税金や保険料の話ではありません。夫婦が、これからの働き方・生き方を真剣に話し合うきっかけです。

短期の年14万円という数字。長期の177万円という数字。どちらを選んでも、家族で納得して決めた選択なら、それが正解です。

今日この記事を読んだあなたが、「夫婦で30分話す」「勤務先に1本電話する」「公的年金シミュレーターを開く」——このうち、たった1つでも動いてくれたなら、私がこのブログを書く意味があります。

完璧でなくていい。明日からでなくていい。

家族のために、自分のために、今日の小さな一歩を踏み出してください。 あなたの一歩が、私の励みです。


よくある質問

Q. 「働き損」を完全に避ける方法はありますか? A. 「壁の手前(週19時間以下)で止める」か「思い切って年収200万円超まで増やす」のどちらかが家計的には正解です。最も損なゾーンは年収120〜150万円。年収200万円稼げば、現状維持より世帯手取り+51万円(田中家試算)になります。

Q. 厚生年金加入で本当に老後年金は増えますか? A. はい、増えます。ただし継続して加入する前提の試算なので、途中で退職した場合は加入期間に応じて減ります。

Q. 配偶者控除はどう変わる? A. 配偶者控除(150万)・配偶者特別控除(201万)は据え置き。ただし、配偶者控除を満額受けられる年収ラインが123万→136万に上がりました(基礎控除95万円改正)。

Q. 60歳以上の親を扶養している場合は? A. 60歳以上の被扶養者基準は180万円未満(据え置き)。今回の106万撤廃の対象は60歳未満のみです。

Q. 育休中・産休中の社保はどうなる? A. 育休・産休中は本人負担分が免除されます(事業主負担分も免除)。ただし加入期間としてカウントされるため、年金記録は途切れません。

Q. 配偶者が個人事業主の場合は? A. 個人事業主は国民年金・国民健康保険が基本で、今回の106万撤廃の影響はありません。配偶者控除のラインのみ確認すればOK。

Q. 健康保険組合と協会けんぽで違いはありますか? A. 保険料率が組合ごとに異なります(協会けんぽは10%前後、大企業の健保組合は8〜10%)。健康保険料の負担は勤務先の健保で決まるため、給与計算で確認してください。


あわせて読みたい

106万の壁の撤廃は、「損する改正」ではなく、働き方を自分で選び直すチャンスです。

制度がまた変わると聞くたびに、「結局うちは損するのでは」と身構えてしまう——その気持ち、よく分かります。
実は私自身、かつては制度改正のニュースを読み飛ばして、知らないうちに取れる手を逃していた側の人間でした。

変わったのは、FPの勉強を始めて「改正は、早く知った人ほど有利になる」と気づいてからです。配偶者の働き方も、仕組みを先に理解すれば慌てずに選べます。
夫婦で『どう働くか』を数字で話し合える——そんなお父さん・お母さんが1人でも増えてほしいのです。

この記事を閉じたら、配偶者の年収見込みを一度だけ紙に書いて、壁との距離を確かめてみてください。
あなたとご家族が、お金の不安から自由になりますように。それがこのブログを書き続けている、たった一つの理由です。


免責事項

本記事は、更新時点(2026年8月26日)の厚生労働省・日本年金機構・全国健康保険協会・国税庁の公開資料をもとに、40代会社員FP(FP2級・簿記3級)が一般向けに整理したものです。社会保険加入の個別判定や保険料計算は、勤務先人事・社会保険労務士・年金事務所にご確認ください。本記事の数値・社会保険ルールは更新時点の一般モデルであり、法改正により変更される可能性があります。なお、賃金要件(106万円の壁)の撤廃時期について、厚生労働省の公表資料は「2026年10月に撤廃予定」と表記しています。法律上の撤廃日は政令で定められるため、確定情報は厚生労働省の公表内容をご確認ください。

出典・参考リンク

最終更新: 2026年8月26日 / 執筆: ウェルス(papa-fp編集長・FP2級・簿記3級)

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この記事を書いた人

40代の会社員(営業職20年・店長/本部企画教育を経験)。FP技能士2級・日商簿記3級・損害保険大学課程 専門コースを取得。新NISAでのインデックス投資歴は5年で、SBI証券・楽天証券を運用中。妻と子ども2人・愛犬1匹の5人家族です。20代はパチンコとタバコでお金を浪費していましたが、結婚と子育てをきっかけにお金と向き合い直しました。同じ40代の会社員に向けて、金融庁・国税庁など一次情報を確認しながら、制度の仕組みと自分の実体験を等身大で発信しています。特定商品や個別プランの推奨は行いません。

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