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結論:65歳の年金は、誕生月の3カ月前に届く「年金請求書(事前送付用)」を、誕生日の前日以降に出して初めて始まります。届いた封筒を開けて、①印字された加入記録を確かめる ②働き続けるなら「65万円の壁」を知る ③誕生日の前日以降に出す——やることはこの3つです。
そして2026年度(令和8年度)に65歳を迎える男性(昭和36年4月2日〜昭和37年4月1日生まれ)は、64歳の時点で厚生年金を1円も受け取っていない最初の世代です。1歳上の先輩は64歳から受け取っていました。「なぜ自分には来ないのか」と不安になった方のために、その理由も制度の一次情報で説明します。
この記事は、これから65歳を迎えるご本人と、親御さんの手続きを手伝う40代・50代の方に向けて書いています。日本年金機構と厚生労働省の公開資料だけを出典に、金額はすべて令和8年度の数字で揃えました。

うちの父、来月65歳なんだけど「年金の封筒が来たけど、どうしたらいいか分からん」って電話が来て。私も分からなくて……。

その封筒が「年金請求書(事前送付用)」だね。出さないと年金は始まらないから、放置がいちばんまずい。でも中身はもう印字されていて、確かめて、署名して、誕生日の前日以降に出すだけなんだ。一緒に見ていこう。
結論|3カ月前に届く封筒で、やることは3つ
| 項目 | 内容(日本年金機構・令和8年度) |
|---|---|
| 届くもの | 「年金請求書(事前送付用)」+リーフレット「年金請求のご案内」。基礎年金番号・氏名・生年月日・住所・年金加入記録が印字済み |
| 届く時期 | 受給開始年齢に到達する3カ月前。令和8年に届くのは、65歳になる方(昭和36年4月2日〜昭和37年4月1日生まれ)と、63歳になる女性(昭和38年4月2日〜昭和39年4月1日生まれ) |
| 出せる日 | 65歳の誕生日の前日以降(受給権が発生してから)。それより前に出しても受け付けられません |
| 出し方 | 年金事務所・街角の年金相談センターへ持参または郵送。条件を満たす方は電子申請の案内が同封 |
| 放置すると | 年金は請求しないと支払われません。受け取る権利は5年で時効にかかります |
やることを3つに絞ります。
- ①開けて、印字された加入記録を確かめる(勤めた会社が全部入っているか。抜けがあれば年金事務所へ)
- ②働き続けるなら「65万円の壁」を知る(賃金と厚生年金の合計が月65万円を超えると、超えた分の半分が止まる)
- ③誕生日の前日以降に出す(早すぎても遅すぎても損)
年金請求書とは?|先に4つの言葉を押さえる
年金請求書(事前送付用)とは?
年金請求書とは、「年金を受け取ります」と国に申し出るための書類です。年金は権利が発生しても自動では振り込まれません。請求して初めて決定され、支払いが始まります。「事前送付用」は、日本年金機構があなたの加入記録をあらかじめ印字して送ってくる版で、白紙から書く必要はありません。
受給権とは?
受給権とは、年金を受け取る権利です。老齢年金の受給権は65歳の誕生日の前日に発生します。請求書が「誕生日の前日以降に出す」なのはこのためです。
特別支給の老齢厚生年金とは?
特別支給の老齢厚生年金とは、厚生年金の受給開始年齢が60歳から65歳に引き上げられたときに、急に変えないための”つなぎ”として設けられた、65歳になる前に受け取れる厚生年金です。対象は男性は昭和36年4月1日以前、女性は昭和41年4月1日以前に生まれた方で、生年月日に応じて60歳から64歳のあいだに受け取りが始まります。次の章の「64歳でもらえない最初の世代」は、この制度が男性で終わったことを指しています。
在職老齢年金とは?
在職老齢年金とは、厚生年金に加入して働きながら老齢厚生年金を受け取るときに、賃金と年金の合計額に応じて年金の一部または全部が止まる仕組みです。令和8年4月から、止まり始める基準額が月51万円から65万円に引き上げられました。詳しくは後の章で早見表にします。
なぜ今年65歳の男性は「64歳で1円ももらえなかった」のか
2026年度に65歳になる男性のもとには、64歳のとき、年金の封筒は来ませんでした。1歳上の先輩は64歳から受け取っていたのに、です。故障でも手続き漏れでもなく、制度の線がちょうどここで引かれているからです。
| 生年月日(男性) | 65歳になる前に受け取れる厚生年金(特別支給) |
|---|---|
| 昭和36年4月1日以前 | あり。生年月日に応じて60〜64歳から。この制度の最後の世代は64歳から |
| 昭和36年4月2日以後 | なし。65歳から老齢基礎年金+老齢厚生年金を受け取る |
昭和60年の法改正で、厚生年金の受給開始は60歳から65歳へ引き上げられました。一度に変えると直前の世代の生活が立ち行かなくなるため、生年月日に応じて1歳ずつ、20年以上かけて段階的に引き上げてきました。その最後の段が「昭和36年4月1日以前生まれ=64歳から」で、昭和36年4月2日以後に生まれた男性から、65歳が本当の受給開始になりました。
つまり、今年65歳になる男性は「制度が完成した最初の世代」です。1歳上の同期と比べて1年分少ないのは事実ですが、制度上、あなたの世代からそれが標準です。ここで「もらい損ねた」と考えて繰上げ受給に走ると、後述のとおり生涯の減額を背負います。まず仕組みを知ってから決めてください。

じゃあ、父が「同期はもらってたのに俺には来ない」って言ってたのは、そういうことだったのね。

そう。1歳の差で線が引かれているだけで、誰のミスでもない。「なぜ来ないのか」の答えは生年月日にある。そこが分かれば、次は「65歳からいくら、どう受け取るか」に頭を切り替えられる。
いくらもらえるか|令和8年度の年金額と、封筒の見方
令和8年4月分(6月15日支払分)から、年金額は国民年金(基礎年金)が1.9%、厚生年金(報酬比例部分)が2.0%の引き上げになりました。日本年金機構が示す目安は次のとおりです。
| 区分 | 令和8年度(月額) | 令和7年度(月額) |
|---|---|---|
| 老齢基礎年金(満額) | 70,608円 | 69,308円 |
| 厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額) | 237,279円 | 232,784円 |
| 老齢年金生活者支援給付金(基準額) | 5,620円 | 5,450円 |
ここで注意していただきたいのは、「標準的な年金額237,279円」は夫婦2人分の基礎年金を含んだモデルだということです。ご本人1人の額ではありません。ご自身の見込額は、届いた請求書の加入記録と、毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」の見込額で確かめてください。
封筒の中身で、まず確かめる1点=加入記録の抜け
事前送付用の請求書には、厚生年金・国民年金の加入期間が印字されています。転職が多かった方、結婚で姓が変わった方、昔の勤め先が合併・廃業した方は、一部の期間が別の記録として漏れていることがあります。抜けは請求前に年金事務所で照会するのが正解で、後から見つかっても直せますが、時間がかかります。
確かめる窓口は3つです。①「ねんきんネット」(日本年金機構のWebサービス。マイナポータルからも入れます。加入記録と見込額を画面で確認できます)②年金事務所・街角の年金相談センター(予約制。予約受付専用電話かWebで事前に予約)③ねんきんダイヤル(電話)。封筒が届く前でも、①は今日から使えます。
働きながらもらう|「65万円の壁」を早見表で
65歳を過ぎても厚生年金に加入して働く方は増えています。厚生労働省の年金部会資料(2024年11月)によると、65歳以上で在職しながら年金の受給権を持つ方は308万人。そのうち約50万人(16%)が在職老齢年金で年金の一部または全部を止められていました。この人数は10年で約24万人増えています(25.5万人→49.5万人)。
令和8年4月の改正で、止まり始める基準が月51万円から65万円に上がりました。厚労省の試算では、基準65万円なら停止対象は約25万人(8%)に半減します。
仕組み|超えた分の「半分」が止まる。基礎年金は止まらない
| 賃金(総報酬月額相当額)+年金(基本月額)の合計 | 年金の支給額 |
|---|---|
| 65万円以下 | 全額支給 |
| 65万円超 | 基本月額 −(基本月額+総報酬月額相当額 − 65万円)÷ 2 |
公式の例をそのまま載せます。年金(基本月額)10万円・賃金46万円(標準報酬36万円+賞与年120万円)の方は、令和7年度までは合計56万円で51万円を5万円超え、その半分の2.5万円が止まって7.5万円でした。令和8年度は合計56万円が65万円以下なので10万円が全額支給されます。
自前の早見表|あなたの賃金と年金で、月いくら止まるか
公式の式をそのまま使って、年金月額3段×賃金5段で計算しました(当ブログ算出)。カッコ内は改正前(51万円基準)の停止額です。
| 年金(基本月額)\賃金 | 30万円 | 40万円 | 50万円 | 60万円 | 70万円 |
|---|---|---|---|---|---|
| 10万円 | 0 (0) | 0 (0) | 0 (4.5万円) | 2.5万円 (9.5万円) | 7.5万円 (10.0万円) |
| 15万円 | 0 (0) | 0 (2.0万円) | 0 (7.0万円) | 5.0万円 (12.0万円) | 10.0万円 (15.0万円) |
| 20万円 | 0 (0) | 0 (4.5万円) | 2.5万円 (9.5万円) | 7.5万円 (14.5万円) | 12.5万円 (19.5万円) |
表から読める結論は2つです。①年金15万円なら、賃金50万円(ボーナス込み・年収600万円相当)まで1円も止まらない。②止まるのは超えた分の半分だけで、賃金が増えれば手取り合計は必ず増える。厚労省も「65万円を超えても、実際に支給される年金額と賃金の合計額はなだらかに増加する仕組みであり、手取り収入が減少することはありません」と明記しています。

じゃあ「働くと年金が減るから損」って、もう昔の話なのね。

多くの人にとっては昔の話になった。ただし年金20万円で賃金60万円なら月7.5万円は止まるから、役員や高収入の方はまだ関係ある。それと、止まった分は後で返ってこないし、繰下げの増額にも入らない。ここは次の章で。
繰上げ・繰下げ|率は一生変わらない。在職中の”止まった分”は増えない
| 繰上げ(60〜64歳で受け取り始める) | 繰下げ(66〜75歳まで遅らせる) | |
|---|---|---|
| 率 | 1カ月につき0.4%減額(昭和37年4月2日以後生まれ)。今年65歳になる方を含む昭和37年4月1日以前生まれは0.5% | 1カ月につき0.7%増額 |
| 最大 | 24%減額(60歳0カ月・0.4%の方)/0.5%の方は30% | 84%増額(75歳) |
| 効く期間 | 生涯 | 生涯 |
| 基礎と厚生 | 原則同時に繰上げ | 別々に選べる(片方だけ繰下げも可) |
| 注意 | 特別支給の老齢厚生年金には繰下げ制度がない | 在職老齢年金で支給停止される額は増額の対象にならない。加給年金・振替加算は待機中もらえず増額もされない |
繰下げは魅力的に見えますが、働きながら繰り下げる方は落とし穴があります。65歳以降も厚生年金に加入して働き、在職老齢年金で止まっている部分があると、その止まった分は繰下げても増えません。「働いて、繰り下げて、両方で増やす」は、65万円の壁を超えている方には成り立たないことがあります。
逆に繰上げは、「同期は64歳からもらっていたのに」という気持ちで選ぶと生涯の減額になります。60歳0カ月で24%減は、月15万円の厚生年金なら生涯ずっと11.4万円です。繰上げ・繰下げは「損得」より「その額で生活が回るか」で決めてください。判断の考え方は新NISAの出口戦略で整理した「取り崩しの順番」と同じです。
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手続きの実務|親を手伝う40代のチェックリスト
| 順番 | やること | ひとこと |
|---|---|---|
| 1 | 封筒を一緒に開ける | 「年金請求書(事前送付用)」と「年金請求のご案内」が入っている。捨てない・しまい込まない |
| 2 | 印字された加入記録を確かめる | 勤め先の履歴と照らす。抜けがあれば年金事務所へ(予約制) |
| 3 | 受け取り口座・配偶者の情報を記入 | 本人名義の口座。加給年金の対象になる配偶者がいれば記入 |
| 4 | 誕生日の前日以降に提出 | 年金事務所・街角の年金相談センターに持参か郵送。電子申請の案内が同封されていればそれでも可 |
| 5 | 「年金証書」「年金決定通知書」が届くのを待つ | 決定後、初回の振込。年金は偶数月の15日に前2カ月分 |
| 6 | 働き続けるなら、勤め先に厚生年金の加入継続を確認 | 65万円の壁の計算は勤め先の標準報酬月額で決まる |
親御さんを手伝う方へ。手続きそのものは本人がやるべきものですが、「開ける」「照らす」「日付を守る」の3つは、隣にいる人のほうが確実にできます。とくに加入記録の抜けは、本人より子のほうが「あの会社にいた時期」を客観的に思い出せることがあります。
FP相談実例|3つの家庭の「65歳の封筒」
実際にご相談を受けたケースを、個人が特定されないよう内容を変えて紹介します。
お伝えしたのは1点。昭和36年4月2日以後生まれの男性から、64歳の支給はなくなった。不備ではなく生年月日の線でした。「じゃあ繰上げで64歳からもらう」とおっしゃったので、昭和37年4月1日以前生まれの方は1カ月0.5%、1年繰上げで6.0%の減額が生涯続くことを数字で示し、ご本人の年金見込額15万円なら月9,000円の減額が一生続く計算を確認。
結論は「繰上げしない」。3カ月前に届く封筒を待って、65歳から満額で始めることにしました。「来ない理由が分かっただけで落ち着いた」とのことでした。
公式の式で計算すると、止まるのは(69万−65万)÷2=2万円だけ。12万円は受け取れます。改正前の51万円基準なら9万円止まっていたので、令和8年度の改正でBさんの受取は月7万円増えていました。
もう1点。請求書を出さないと、年金は1円も始まりません。「止まる」と「請求しない」はまったく別です。Bさんは翌週、誕生日の前日に提出しました。
年金事務所で照会し、記録が見つかって統合。2年分の厚生年金が上乗せされました。
本人より子どものほうが、家族の年表を客観的に覚えていることがあります。「一緒に開ける」だけで見つかる抜けは、実際にあります。
心理面|「請求すると負けた気がする」「働くと損」の2つの思い込み
①請求の先延ばし|封筒を開けない
年金の請求書を「まだ元気だから」「まだ働いているから」と開けない方がいます。背景には「年金をもらう=現役を降りる」という気持ちがあります。しかし受け取ることと働くことは両立しますし、時効は5年です。封筒を開けるのは”降りる”ことではなく”確認する”ことです。
②「働くと損」の思い込み|古い基準で判断している
在職老齢年金の基準は、65歳未満が28万円だった時代から、令和4年度に47万円へ統一され、毎年度の改定で51万円(令和7年度)、そして令和8年度に65万円と大きく変わりました。「年金が止まるから働かない」という判断が、古い基準のまま残っていることがあります。令和8年度は年金15万円なら賃金50万円まで満額。ご自身の数字で早見表を見直してください。
③比較の罠|「同期はもらっていた」
ケース1のAさんのように、1歳上との比較が判断を狂わせます。制度の線はあなたの努力とは無関係に引かれています。比べる相手は同期ではなく、「この額で生活が回るか」というご自身の家計です。

私も40代だけど、ねんきん定期便を開けるのは正直、気が重い。でも数字を見ないでいちばん困るのは、見なかった本人なんだ。親の封筒を一緒に開けるのは、自分の20年後の練習にもなるよ。
インフレを踏まえると|令和8年度、物価3.2%に対して年金は1.9%
マクロ経済スライドとは?
マクロ経済スライドとは、年金額の改定率から、現役世代の減少と平均余命の伸びに応じた「調整率」を差し引く仕組みです。平成16年の改正で導入され、令和8年度を含めて7回発動しています。
| 令和8年度の参考指標 | 数値 |
|---|---|
| 物価変動率(令和7年) | 3.2% |
| 名目手取り賃金変動率 | 2.1% |
| マクロ経済スライドの調整率 | 基礎年金 ▲0.2%/厚生年金 ▲0.1% |
| 年金額の改定率 | 基礎年金 +1.9%/厚生年金 +2.0% |
つまり令和8年度は、物価が3.2%上がったのに年金は1.9%しか増えていません。差の1.3%分、年金で買えるものは減ったことになります。この仕組みは将来世代の給付を守るためのものなので、なくなりません。
だからこそ、65歳を過ぎて働ける方にとって、賃金は「年金が追いつけないインフレ分を埋める手段」になります。在職老齢年金の基準が65万円に上がった今、「働くと年金が減る」より「働くと物価に追いつける」のほうが、多くの方にとって正しい見方です。40代の方にとっても、これは「20年後に年金だけで暮らす設計は危うい」という同じ結論につながります。老後資金の考え方は老後資金は本当に2000万必要?で整理しています。
よくある質問(FAQ)
Q|請求書が届かないのですが、どうすればいいですか?
65歳の誕生月の3カ月前になっても届かない場合は、年金事務所に問い合わせてください。住所変更が反映されていない、最終加入が共済組合で共済側から送付される、といったケースがあります。届いていなくても請求は本人からできます。
Q|誕生日の前に出してしまいました。
受給権が発生する誕生日の前日より前に提出した請求書は受け付けられません。年金事務所から返送されるか、連絡があります。日付を確かめて出し直してください。
Q|65歳以降も働きます。年金は請求しない方がいいですか?
請求してください。働きながら受け取れます。賃金+年金が月65万円以下なら全額、超えても超えた分の半分が止まるだけです。「繰下げで増やしたい」場合は請求せず待つ選択もありますが、在職老齢年金で止まる分は繰下げても増えませんので、ご自身の賃金で早見表を確認してから決めてください。
Q|妻(夫)の分の加給年金はどうなりますか?
厚生年金の加入期間が20年以上ある方が65歳になったとき、生計を維持する65歳未満の配偶者がいれば加給年金が加算されます。繰下げ待機中は加給年金を受け取れず、増額もされません。配偶者が年下で加給年金の対象になる方は、繰下げの判断に影響しますので、年金事務所で見込額を確認してください。
Q|親の代わりに手続きに行けますか?
委任状があれば代理で相談・手続きができます。ただし請求書の署名は本人です。「一緒に開けて、一緒に照らす」までは子ができ、提出は本人名義で、という分担が現実的です。
まとめ|今日やることは1つだけ
- 65歳の3カ月前に「年金請求書(事前送付用)」が届く。誕生日の前日以降に出す。出さなければ始まらず、5年で時効
- 今年65歳の男性は64歳の支給がなくなった最初の世代(昭和36年4月2日以後生まれ)。不備ではなく制度の線
- 令和8年度=基礎年金満額70,608円。自分の額はねんきん定期便と請求書の記録で
- 働きながらもらう基準は65万円(超えた分の半分が止まる・基礎年金は対象外)。年金15万円なら賃金50万円まで満額
- 繰上げ0.4%/月・繰下げ0.7%/月は生涯。在職中に止まった分は繰下げても増えない
- 令和8年度は物価3.2%・年金1.9%。働ける人の賃金はインフレ分を埋める
この記事は「65歳から、いくら受け取れるか」の話です。受け取る“順番”まで含めて物語として追いたい方へ。当ブログの運営者が制作している創作寓話チャンネル「人間万事亭」で、退職金・DC・65歳からの年金の三枚を机に並べる60歳の一話を公開しています(約12分・フィクション)。制度の説明は本記事に、決め方の迷いは動画に、それぞれ分けています。
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年金の封筒は、「降りる」ための書類ではありません。「確かめる」ための書類です。
私の父も、ねんきん定期便を何年も開けずに引き出しにしまっていました。
「見たら、思ったより少ないかもしれない」——それが怖かったのだと、あとで聞きました。私自身、40代になって同じ理由で定期便を後回しにした年があります。
FPの勉強をして分かったのは、見なかった数字は、見なかった分だけ選択肢を減らすということでした。加入記録の抜けも、65万円の壁も、繰下げの落とし穴も、封筒を開けた人にしか直せません。
父の封筒を一緒に開けた日、2年分の記録が見つかりました。あの日、私は「親の手続きを手伝った」のではなく、20年後の自分の練習をしていたのだと思います。
この記事を閉じたら、ねんきん定期便を1通だけ開いてください。親御さんがいる方は、「封筒が来たら一緒に開けよう」と一言だけ。それで十分です。
あなたとご家族が、お金の不安から自由になりますように。それがこのブログを書き続けている、たった一つの理由です。
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免責事項
本記事は、更新時点(2026年9月15日)の日本年金機構および厚生労働省の公開資料をもとに、40代の会社員が一般向けに整理したものです。年金の受給開始年齢・年金額・在職老齢年金の支給停止額は、生年月日・加入記録・標準報酬月額・賞与・配偶者の有無などによって個別に決まります。必ずご本人宛の「年金請求書(事前送付用)」「ねんきん定期便」および年金事務所での確認をもとにご判断ください。本記事の早見表は公式の計算式による当ブログの試算であり、実際の支給額を保証するものではありません。支給停止調整額(65万円)は令和8年度の基準額で、毎年度改定されます。特別支給の老齢厚生年金の受給開始年齢は生年月日に応じて60〜64歳と段階的に定められており、本記事の「最後の世代は64歳から」は日本年金機構の制度説明にもとづく整理です。ご自身の開始年齢は必ず年金機構の生年月日別の表でご確認ください。本記事は特定の受給方法(繰上げ・繰下げ)を勧めるものではなく、個別の年金相談・投資助言・税務助言を行うものではありません。
出典・参考リンク
- 日本年金機構 老齢年金請求書の事前送付
- 日本年金機構 「年金請求書(事前送付用)」は、いつ頃、どのような人に送付されるのですか
- 日本年金機構 老齢年金請求書の送付および記入方法のご案内
- 日本年金機構 特別支給の老齢厚生年金
- 日本年金機構 用語集 特別支給の老齢厚生年金
- 日本年金機構 令和8年4月分からの年金額等について
- 日本年金機構 在職老齢年金制度が改正されました(令和8年4月)
- 日本年金機構 在職老齢年金の計算方法
- 日本年金機構 年金の繰上げ受給
- 日本年金機構 年金の繰下げ受給
- 厚生労働省 在職老齢年金制度の見直しについて
- 厚生労働省 第21回社会保障審議会年金部会 資料2「在職老齢年金制度について」(2024年11月25日・PDF)
- 厚生労働省 令和8年度の年金額改定についてお知らせします(報道発表・PDF)


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